「新しい曲はワクワクするのに楽譜読むのがつらい・・」
「しんどくなってせっかくのやる気が失せてしまう」
「どうにか早く読めるようになりたい」
ピアノ教室ダントツNo.1多く寄せられる悩みです。
正直楽譜が読めるかどうかは練習次第、要は最後は慣れていくしかないんです。
全然答えになっていませんね(笑)
最後は練習次第だけど、ある程度早く読めるコツはいくつかあります。
今回は苦手は方がやりがちな楽譜の読み方、そして楽譜に対しての苦手意識が少しでも下がって楽しく楽譜が読めるカンタン手間抜き方法について書いていきたいと思います。
かなりボリューミーな内容ですが、楽譜に対しての苦手意識の障壁が下がると思うので、ぜひ、最後まで目を通して下さいね
そもそも楽譜はなんのためにある?
まずその方法をご紹介する前に、楽譜というのものがなんのためにあるか、考えてみてください。
「そんなの決まってるじゃん!読めなきゃ曲が弾けないからでしょう」
もちろん、まちがいじゃないですが、もう少し深堀してみましょう。
音楽は目に見えない、しかも演奏されれば消えてしまうという特性があります。
その音楽が「残る」「伝える」ためになにかの形で残していく「媒体」が必要だったんですね。
それが楽譜が生まれたきっかけです。
検索したら同じようなことを記載しているサイトがありました。
音楽は1度演奏されると消えて亡くなってしまうものです。よってその音楽が「あった」ということのを遠方の人に伝え、そしてのちの時代でもその音楽を演奏できるようにするために、何かの形でその音楽を「記録する」必要がありました。そこで音楽を紙の上でさまざまな記号を使って書き残すようになりました。我々が使っている楽譜が誕生したひとつの理由です。
教育出版 音楽四方山話「楽譜っていつからあるの?」より引用 菅沼起一著
つまり、なにが言いたいかというと、楽譜は音楽を奏でる上で音そのものの情報を知るためのツールにすぎないということです。
今は時代がすすんで楽譜以外の手段でも音の情報を知ることはできます。
とはいえ、やはり音楽は目に見えない、感覚として覚えるには人の脳は時間が経つと忘れてしまう構造上の特徴から限界があります。
楽譜というのは目に見える形で確実に音の情報をつかむことができる。
だから苦手でもある程度は理解できた方がいい、読めた方がいいということを申し上げて本題に入っていきたいと思います。
目次
まず○○をやめて!楽譜が苦手な人がやってしないがちなこと
曲全体の構造、作りを理解する
同じ、似ているメロディーをチェック
似ている伴奏、同じコード進行をチェック
同じ高さの音羽読まない手間抜き
順次進行を見抜く手間抜き
だんご状に積み上がった音譜はドレミのひとつ抜かし読み
跳躍進行は専用のテクニック本やエチュード教本で経験を積む
発展編 手間抜き譜読み練習方法
まとめ
まず○○をやめて!楽譜が苦手な人がやってしまいがちなこと
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長年レッスン指導してて楽譜に苦手意識をもつ生徒さんがやってしまっているあることに気がつきました。
それは「最初から1音1音ていねいに譜読みしていること」
もちろん、やり方としてはまちがっていません。ですが!だんだんイヤになりません??なってくるでしょう、きっと
「あ~、いつになったら最後までいけるの・・・」
新しい曲に取り組むと意気揚々になっててもテンション下がっちゃいますよね。
まずこれをやっている人は、1音1音ていねいに読む前にあることをすることをおすすめします。
これは何人もの生徒さんに試して「これならラクにできそう!」と好評もらっている方法です。
曲全体の構造、作りを理解する
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譜読みの前にすることは曲全体の構造、作りを理解することです。
低学年生の生徒さんのために書いた「アンダー・ザ・シー」の楽譜を使って解説していきますね(※著作権上の観点で自作の楽譜を添付して解説します)
まず楽譜をすべて並べます。そしてざっと見渡します。本として閉じているタイプの場合は最後までざっと見通してみて下さい。
同じようなメロディーがあるところをカラーペンなどでくくってみましょう。
この時の注意として音譜のたまがついている位置、種類が進行が似てる、単純に見たくれで判断して下さい。
まちがいさがしのような感覚であまり深く考えすぎずに、これがポイントです。
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別の曲でもやってみましょう。
鬼滅の刃無限列車編主題歌「炎」先ほどと同じように似たようなメロディーの部分をくくってみました。
この曲の場合はまったく同じメロディーとはなってないですが、でも一部分共通している箇所があるのに気がつきませんか?
似たようなところがあれば、読む必要がなくなる、これだけでもだいぶラクになります。
ポップス、ポピュラー系の曲は1コーラス(1番)を網羅すれば、あとは途中間奏はさんでのメロディーのくり返しになっている構造になっているのがとっても多い。
ていねいな譜読みの前に、ちょっとひと手間かけることで、あとで行う譜読みがぐっと楽になります。このひと手間がカギ!やってみることを強くおすすめします。
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![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=310x10000:format=jpg/path/s7b3cfdd616894bf6/image/i140d79b9de600458/version/1632970200/image.jpg)
上の写真は実際レッスンで生徒さんと行った楽曲分析の様子です。新曲に挑戦する際には必ず生徒さんと分析作業しています。
(※ちなみに使っているのはあとでカンタンにはがせる付箋タイプのシール)
「あ、こういう作りになっているんですね、わかりやすい!」「ぱっと見大変そうだったけど、これならいける!」と好評です
楽譜に対しての苦手意識や取りかかりへの障壁が下がると一気に練習に対してのテンションアップにつながります。
同じ、似ているメロディーをチェック
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全体の構造、作りを理解できたら、次にセクション(文章で例えたらら段落みたいなもの)ごとに分析をしていきます。
たとえば黒で囲ったイントロ部分、1段目と2段目まったく同じメロディーじゃないですか?
ってことは・・・
2段目は1段目のくり返し、という風に単純に覚えられませんか?
し・か・も!
他の赤、黄色のセクションも同じことが言えるということに気づきました?
同じメロディーのくり返し、という風に単純に覚えられればラクに覚えられませんか
似ている伴奏、コード進行をチェック
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メロディーと同様のことが左手の伴奏に対しても言えます。
たとえばこの楽譜の場合(こちらのも自作の譜面です)コードの基本形の音を使ってのアルペジオ奏方になっているという仕組み、しかけがわかれば一瞬のうちに理解できます。
あとはどの音の高さを使うか、どんなリズム(動き)になっているかチェックするだけですみます。
ただし、コードというものを知らないとこの考えは使えませんが。
コードはポップス、ポピュラーピアノには絶対に欠かせないマストアイテム。これを機に覚えてしまう、というのもありですよ。
コードを覚えるメリットはたくさんありますから。それを説明すると長くなるのでまた別の機会に書いていきますね。
同じ高さの音は読まない手間抜き
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このように同じ音が連続するときは思い切り手間抜きできますよね。
写真のように色をつけて囲ってみるなどなにかしらチェックしておくと確かですよね
最初の音だけ書いてあとは同じ音だと認識して書かない
読譜力をつける、そんなひと工夫もお忘れなく
順次進行を見抜く手間抜き
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順次進行、つまりとなり通し音譜の配列には規則性があります。
音譜のたまのついている位置に注目して下さい
線の上、線の間のくり返し、これが順次進行です。
なんの音なのか具体的に読めなくても「この箇所が順次進行だ」と見抜くことが手間抜きのコツ
たとえば写真の青い線で囲った箇所の場合だと最初の音は「ミ」
そこから順に1番高い音「シ」の音までドレミ順に読む。はい、これで譜読み終了、どうでしょう?ラクでしょう
だんご状に積み上がった音譜はドレミのひとつ抜かし読み
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今度は主に左手の伴奏についての手間抜き方法の解説
だんご状に積み上がった音譜のかたまりがありますよね。
もう、この時点のビジュアルで幻滅・・という人少なくないのでは?
実はこのだんご状のかたまりがあったらある法則を使えば一発で解消します。それは
だんご状の音譜は1番下の音からドレミの1つ抜かし読み
たとえば左上のDというコードが書いてある小説の左手の音
1番下の音は「レ」の音、ここからドレミひとつ抜かし読みでいくと
レ (ミ) ファ (ソ) ラ となります。伝わってますでしょうか?
コードネームがわかっている方だと「あ、これはコードの基本形の形だ」と瞬時で見抜けます。あとはどこの高さのポジションを使うか、どれくらいの長さなのか確認するだけですみます。
特にこのようなブロック伴奏になった時にはビジュアル的にはけっこうな圧迫感があります。ですが!
見たくれにだまされちゃダメです。冷静にだんご状になった音のかたまりは「ひとつ抜かし読み」と覚えてしまいましょう。
1番下の音を読むのがめんどくさい、というのはなしですよ!全部読むことの手間ひま考えれば小さい悩みです。
それくらいの譜読みは積極的にチャレンジすべしです。
跳躍進行は専用のテクニック本やエチュード本で経験を積む
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「間隔のあいた音が瞬時に読めないんです」
残念ながらこれは練習するしかないです。
コツは音と音の間隔に注目する。ここはどれくらい鍵盤数離れているだろう?専門用語で音程と言いますが、普段から感覚を研ぎ澄ましてよんでいくしかないです。
強いていうなら、ハノンなどのテクニック本に3度、6度の音程の奏方の訓練用の曲があったりします。それを使ってみてもいい勉強になります。
テクニックもあわせてしっかりと勉強したいなら、ツェルニーなどのあるテクニックをつけることを目的に書かれたエチュード教本を使ってみるのもいい勉強になります。
特に4~7度の音程は慣れるまでに時間がかかります。ここは経験値を高めることでしか解決しません。
発展編 手間抜き譜読み練習方法
最後に発展編として上記にあげた手間抜き方法を使っての具体的な練習方法について書いていきます。
最初は「知っている曲で練習する」ことから始めることをおすすめします
全く知らない曲ではただでさえ楽譜に対して苦手意識があるのに難易度があがってしまいます。
知らない曲だからこそ、練習になるのではという意見ももっともです。
ですがまずは楽譜に対しての障壁を下げることが最優先だと私は考えます。
自己練習という名目で課題曲意外に独学で取り入れてもよいのではと思います。
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私は特に中学時代に多かったのですが、先生から出される課題曲がキライで、練習するも全く身に入らず。
その代わりにこの曲好み!気にいった曲があればどんどん弾いていました。だってその方が楽しいんですもの
もちろん、先生にはこっぴどく怒られましたが(笑)
おかげでぱっと見ですぐ弾ける、初見演奏にはめちゃめちゃ強くなりました。
あんまりいいケガの功名とは言えないですが結果オーライということで
でもこの経験があったからこそ、さきほどいくつかあげた手間抜き方法も取得できたわけです。
まとめ
楽譜読みのがつらい、しんどいと思っている人におすすめ手間抜き練習方法
最初から1音1音ていねい読むのはやめよう!
以下の手間抜き方法を上手に使い分けよう
・曲全体の構造、作りを分析する
・同じ、似ているメロディーをチェック
・似ている伴奏、同じコード進行をチェック
・同じ高さの音羽読まない手間抜き
・順次進行を見抜く手間抜き
・だんご状に積み上がった音譜はドレミのひとつ抜かし読み
・跳躍進行は専用のテクニック本やエチュード教本で経験を積む
発展編 手間抜き譜読み練習方法「好きな曲で練習する」
たとえば大人の方なら今日はどうやって家事の手間をはぶこうか
どうやってカンタンにだけどボリューミーなおかず作れるのか、手間抜き方法を考えませんか?
なんでも完ぺきにていねいにを追いかけていたら詰まってしまうのは当然
ピアノでも同じことが言えます。
時間をかけるときはじっくり時間をかける、だけど抜けそうなところは上手に手間を抜く
それが上記にあげたいくつかの方法です。
あとはやっぱり練習、数こなしで慣れていくしかないです。
どんなカンタン技、必殺技でもやってみなければ身につかない。
自分の感覚としてやってみて、自分の中で答えを出すクセをつける、これが最短でなにかを取得する方法です。
かけ足のように書いてきましたが、内容が伝わったでしょうか?
楽譜に対して苦手意識がある、読むのがしんどい、つらいと思っている方にとって少しでも参考になったならさいわいです。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=495x1024:format=png/path/s7b3cfdd616894bf6/image/ib7f3f674f7f02d22/version/1675133897/image.png)
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