「新しい曲はワクワクするのに楽譜を読むのがつらい…」「せっかくのやる気が失せてしまう」「どうにか早く読めるようになりたい」
そんな悩みをお持ちですか?ピアノ教室で最も多く寄せられるこの悩み、実は簡単なコツを知ることで解消できます。
◆目次
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楽譜の目的とは?
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楽譜が苦手な人がやりがちなこと
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曲全体の構造を理解する
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似たメロディーや伴奏をチェック
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簡単に楽譜が読める手間抜きテクニック
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発展編:練習方法
◆楽譜の目的とは?
楽譜は音楽を記録し、後世に伝えるための重要なツールです。楽譜があるおかげで、私たちは音楽を再現することができます。楽譜は音楽を奏でる上で欠かせない「地図」のようなものです。菅沼起一著、教育出版「楽譜っていつからあるの?」より引用。
楽譜は音楽を目で見える形での記録、演奏するための媒体として誕生したもの。一度演奏されると消えてしまう音楽を記録し、のちのちに伝えるために誕生したもの
つまり、なにが言いたいかというと、楽譜は音楽を奏でる上で音そのものの情報を知るためのツールにすぎないということです。
今は時代がすすんで楽譜以外の手段でも音の情報を知ることはできます。
とはいえ、やはり音楽は目に見えない、感覚として覚えるには人の脳は時間が経つと忘れてしまう構造上の特徴から限界があります。
楽譜なら目に見える形で確実に音の情報をつかむことができる。
だから苦手でもある程度は理解できた方がいい、読めた方がいいということを申し上げて本題に入っていきたいと思います。
◆楽譜場苦手な人がやりがちなこと
楽譜が苦手な人は、最初から1音1音を丁寧に読もうとしがちです。
もちろんこの方法は間違っていませんが、長い曲になると「あ~、いつになったら最後までいけるの・・・」譜読みだけれ疲れてしまいますよね。
楽譜全体の構造を理解することから始めると、もっと楽になります。
◆曲全体の構造を理解する
譜読みの前にすることは曲全体の構造、作りを理解することです。
低学年生の生徒さんのために書いた「アンダー・ザ・シー」の楽譜を使って解説していきますね(※著作権上の観点で自作の楽譜を添付して解説します)
楽譜全体をざっと見渡してください。
同じような、似たような音列があるところをカラーペンなどでくくってみましょう。
まちがいさがしのような感覚であまり深く考えすぎずに
もう1曲別の曲で、鬼滅の刃無限列車編主題歌「炎」
先ほどと同じように似たような音列の部分をくくってみました。
似たようなところがあれば、読む必要がなくなる、これだけでもだいぶラクになります。
まずは全体をざっくり見渡す!これがポイントです
ていねいな譜読みの前に、ちょっとひと手間かけてみてください
あとからやる譜読みがぐっと楽になりますよ。
上の写真は実際レッスンで生徒さんと行った楽曲分析の様子です。新曲に挑戦する際には必ず生徒さんと分析作業をします
(※ちなみに使っているのはあとでカンタンにはがせる付箋タイプのシール)
◆似たメロディーや伴奏をチェック
楽譜を細かく読む前に、曲全体の構造を理解しましょう。
同じメロディーや似た部分をチェックして、カラーペンなどでマーキングするだけでも、読む手間が大幅に減ります。
たとえば黒で囲ったイントロ部分、1段目と2段目まったく同じメロディー、ってことは・・・
2段目は1段目のくり返し、という風に単純に覚えられませんか?
し・か・も!
続きの赤、黄色のセクションも同じですよね
同じメロディーのくり返し、という風に、サクッとシンプルに覚えられます
同じメロディーや似た伴奏部分を見つけることで、楽譜を読む手間を省けます。
コードやアルペジオ奏法などの基本形を理解しておくと、さらに楽になります。
たとえばこの楽譜の場合(こちらのも自作の譜面です)コードの基本形の音を使ってのアルペジオ奏法
仕組み、しかけがわかれば一瞬のうちに理解できます。
◆簡単に楽譜が読める手間抜きテクニック
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順次進行:隣り合う音をドレミ順に読む。
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だんご状の音譜:一つ飛ばしで読んでいく。
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コード進行:コードを覚えることで、メロディーを簡単に把握。
このように高さが変わらない場合は同じ音
思い切り手間抜きできますよね
色をつけて囲ってみるなどなにかしらチェックしておくと確かですよね
・順次進行:隣り合う音をドレミ順に読む
順次進行、つまりとなり通し音の配列には規則性があります。
音譜のたまのついている位置にご注目!線の上、線の間のくり返し、これが順次進行です。
たとえば写真の青い線で囲った箇所の場合だと最初の音は「ミ」
そこから順に1番高い音「シ」の音までドレミ順に読む。
はい、これで譜読み終了、どうでしょう?ラクでしょう
・だんご状の音譜:一つ飛ばしで読んでいく
今度は主に左手の伴奏についての手間抜き方法の解説
だんご状に積み上がった音譜のかたまりがありますよね。
実はこのだんご状のかたまりがあったらある法則を使えば一発で解消します。それは
だんご状の音譜は1番下の音からドレミの1つ飛ばし読み
たとえば左上のDというコードが書いてある小説の左手の音
1番下の音は「レ」の音、ここからドレミひとつ飛ばし読みでいくと
レ (ミ) ファ (ソ) ラ となります。伝わってますでしょうか?
・コード進行:コードを覚えることで、メロディーを簡単に把握
コードをご存じの方だと「あ、これはコードの基本形の形だ」と瞬時で見抜けます。
特に上記のようなブロック伴奏になった時にはビジュアル的にはけっこうな圧迫感があります。ですが!
見たくれにだまされちゃダメです。冷静にだんご状になった音のかたまりは「ひとつ抜かし読み」と覚えてしまいましょう。
「間隔のあいた音が瞬時に読めないんです」
これはちょっとした慣れが必要ですがコツはあります。
インターバル(音程)を覚えることで解決します
音と音の間隔に注目する。ここはどれくらい鍵盤数離れているだろう?これを楽譜上で見抜く練習とすることでだんだん慣れていきますよ
◆発展編・練習方法
上記にあげた手間抜きテクニックを使って、知っている曲で練習することから始めましょう。
全く知らない曲ではただでさえ楽譜に対して苦手意識があるのに気持ち的に難易度があがってしまいます。
まずは楽譜に対する障壁を下げることが大切です
私は特に中学時代に多かったのですが、先生から出される課題曲がキライで、練習するも全く身に入らず。
その代わりにこの曲好み!気にいった曲があればどんどん弾いていました。だってその方が楽しいですから(笑)
もちろん、先生にはこっぴどく怒られました。でも楽譜読むことにはめちゃめちゃ強くなりました。
あんまりいい判例ではないですが、結果オーライということで
でもこの経験があったからこそ、さきほどいくつかあげた手間抜き方法も取得できたわけです。
◆まとめ
曲全体の構造、作りを理解する
同じ、似ているメロディーをチェック
似ている伴奏、同じコード進行をチェック
同じ高さの音羽読まない手間抜き
順次進行を見抜く手間抜き
だんご状に積み上がった音譜はドレミのひとつ抜かし読み
跳躍進行はインターバル(音程)をヒントに
発展編 手間抜き譜読み練習方法
楽譜を読むのがつらいと思っている方は、今回紹介した簡単な手間抜きテクニックを使ってみてください。
楽譜に対する苦手意識を克服し、もっと楽しくピアノを弾けるようになりますよ。
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